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パラリンピックが抱える課題とは?技術と意識の向上の裏にある影。

東京2020パラリンピック 新競技スケジュール(種目実施日程)を発表!!

パラリンピックは障がいを抱えるアスリートが出場できる世界最高峰のスポーツ大会であり、障がいの有無に関わらず世界中の多くの人と夢と感動を与えてくれる素晴らしさで満ち溢れています。

 

しかしそのようなパラリンピックも様々な課題を抱えていることをご存知でしょうか?

 

今回はそんな華やかなパラリンピックの裏に潜んでいる課題点について紹介していきます。

 

 

経済格差による用具問題

パラスポーツにおいて、車いすであったり義足といった補助具の存在は時代が進むにつれてとても大きなものになっています。 

リオアーカイブス】陸上~限界を狙え!義足のジャンパーたち~(2016/7/6) | 東京2020パラリンピック | NHK

 

選手自身のレベルが向上しているのも間違いないのですが、補助具の性能の技術革新は目まぐるしく、もはや用具の性能の差で勝敗が決するような状況も出てきております。

 

こうなってくると、技術開発力がある国や、金銭面で恵まれている先進国のほうが、高性能の用具を選手に提供することが可能となり大会でも上位の成績を収めるようになってきます。

 

品質や性能の追及には限りがなく、より高性能なものを求めると、競技用車いすだと60万円、義足だと100万円もするため、途上国の方だけでなく、先進国の中でも購入できる人とできない人の格差が生まれてきてしまいます。

 

これでは競技をする前から、用具の差で勝敗が決まってしまうという状況になり、公平な戦いではないのではないかということで、パラスポーツ界の課題となっています。

 

 

 

 

オリンピックとパラリンピックの格差問題

オリンピックメダリストの報奨金がいくらかご存知でしょうか?

 

日本の場合は、 日本オリンピック委員会(JOC)により、金メダル500万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円が報奨金として選手に渡されます。

 

ではパラリンピックの場合はどうかというと、日本障がい者スポーツ協会(JPSA)により、金メダル300万円、銀メダル200万円、銅メダル100万円が報奨金として選手に渡されます。

 

金メダリストへの報奨金に200万円の差があることが分かります。

 

金メダルの報奨金に差がある理由は、パラリンピックの場合、①日本障がい者スポーツ協会が協賛金の収入から独自に支払っていることと、②クラス分けにより種目数が多いこと、があります。(※パラリンピックだと100m走は16クラスに分かれている)

 

アメリカも同様にオリンピックとパラリンピックの報奨金に格差がありましたが、アメリカは東京大会から双方のメダリストに支給する報奨金を同額にすると発表しました。

 

主催国である日本がこの格差に是正しなかったのは、いかがなものかと思ってしまいますね。

最新ルール】オリンピックの報奨金は原則非課税だが上限あり 制度の変遷や賞金との違いも解説(マネーの達人) - Yahoo!ニュース

 

 

 

障がいを偽る不正行為

 先述の通り、パラリンピックは障がいの部位や程度によって細かくクラス分けされており、それを判定するクラシファイヤーも存在します。

 

しかしこの障がいの程度を詐称してパラリンピックに出場し、メダルを獲得するといった不正行為も過去にありました。

 

2000年のシドニー大会では、男子バスケットボールの知的障がいクラスで金メダルを獲得したスペインチームの12人中10人に障がいが無かったことが分かり、メダルが剥奪されました。

 

その後2012年のロンドン大会まで、知的障がいの競技は中止となる結果になりました。

 

一部の人が利益を得る為に、障がいを偽って出場するという卑劣な行為のために、純粋にスポーツを愛する選手達が被害を被ってしまったいたわしい事件です。

 

二度とこのような事件が起きないようにしてほしいですね。

 

 

 

パラアスリートの影にいる障がい者

パラリンピックをきっかけに、障がい者がスポーツに親しんだり、社会進出していく機会が増えていくにつれて、健常者から障がい者への誤った考えや偏見というものが是正されていくのはとてもよいことだと思います。

 

ただ、一部のエリート選手への注目は高まる一方で、それ以外の障がい者への関心は相変わらず低いままという問題も危惧されています。

 

2012年のロンドンパラリンピックの後に、英国の民間団体が1000人の障がい者を対象にアンケートをとったところ、以下のような結果が出ました。

 

①大会をきっかけとして、スポーツに取り組みたいとは感じなかった➡79%

②大会後、健常者の態度に変化はなかった59%、悪化した22%

 

当たり前ですが、全ての障がい者がスポーツをやりたいと考えているわけではありません。健常者と同様に、スポーツが嫌い・苦手な人だっているのです。

 

そんな当たり前のことですが、障がい者=パラスポーツで自己実現のような安直なイメージが若干あることは否めません。

 

またパラアスリートが世間の注目を浴びる一方で、それ以外の障がい者が取り残されたように感じたままでは、多様性を尊重した社会への進歩には近づけないのかもしれません。

 

 

おわりに

ここまでパラリンピックが抱える課題点について考察してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 

光があるところには影があるもの。

 

課題を一つ一つ解決していくことで、障がい者にとっても健常者にとっても心地よい世界がを実現していくことが大切ですね。

 

 

本日も拙いブログを読んで頂きありがとうございました!!!Have a nice run!