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趣味とは、仕事に疲れた時の癒し、そして長い老後の最良の友。 いわば人生のオアシスである。(酒井正敬)

上限4000万円!?パナソニックの希望早期退職の概要について解説!

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社会人生活も長くなってくると、新卒の頃のフレッシュな気持ちがどこかに消えていってしまいますね笑


今の職場でいつまで働くことになるかは分かりませんが、後輩もドンドン増えてきたので、先輩らしい振る舞いをせねばと思っております!


そんな感じで退職なんてまだまだ先の話だなあと思いますが、パナソニックの早期希望退職のニュースを見ると、他人事ではないなあと感じてしまいます。

 

早期退職というとリストラというイメージもありますが、パナソニックが実施している者は、かなりの優遇制度でむしろ羨ましく思えるほどでした。さすが大企業ですね。

 

ということで今回は、昨今話題になっているパナソニックの早期退職制度についてざっくりと解説していきます

 

 

 

パナソニックの希望早期退職募集の概要

パナソニックは2021年9月末を退職日として、希望早期退職者を募っておりました。


目的としては、収益力向上の為に、社内人材の新陳代謝を促進していくこととされており、また2022年4月から持ち株会社制に移行することを見据えての、大規模な組織再編の一環とみられています。

 

希望早期退職の対象者は、勤続10年以上かつ59歳10か月以下の社員となっています。定年後の再雇用者の場合は、64歳10か月以下の方が対象ですね。


今回の募集は、既存の早期退職制度を拡充させた期間限定の「特別キャリアデザインプログラム」であり、割増退職金が加算されるようです。


また希望者には、転職の為のキャリア開発休暇が与えられるとともに、外部の人材サービスによる転職支援も受けられるとのことですね。

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今回の早期退職の申請期間は7月26日から8月20日と設定されており、現時点ではもう募集は終わっておりますが、1000人超の応募があったようです。


かなり多い人数が応募したようですが、転職のためのサポートが厚いことに加えて、割増退職金の加算額が破格の大盤振る舞いであることも一因といえるでしょうね

 

 

 

割増退職金の加算金の計算

今回のパナソニックの割増退職金は、年齢によって決められている基準月数に、現在の基本月収を掛けて算出されます。


この基準月数について、公表されている中で多く設定されている年齢を見ていくと、50歳は50か月、51歳は49ヶ月、52~53歳は48ヶ月、54~55歳は47ヶ月となっています。


例えば50歳で基本月収が50万円の方が、希望早期退職に応募した場合は、50万円×50ヶ月で2500万円の割増退職金が加算されることになるんです。

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凄い金額ですね。こういう加算金については、他社では30ヶ月前後が通常であるため、パナソニックの提示はかなりの破格であり、その本気度が伺えるものとなりますね。


この割増退職金の加算については4000万円が上限とされており、50歳で月収80万円の人が、この4000万の上限に引っかかるのですが、天下のパナソニックの50代なら、普通に引っかかる人も多いでしょうね。


月収80万でボーナスありだったら、年収1300万くらいでしょうし、パナソニックの管理職だったらそれくらいもらっているのではないでしょうか。


またこれは加算金の話であり、通常で積み立てている退職金は別にあるわけで、そちらの通常の退職金と今回の加算金を合算したら、6000万以上受け取る人もいるのではないか
思われます。


それまでの貯蓄と合わせれば、おそらくFIREも可能ですね。大企業ってこういうところが本当にうらやましい限りですね!

 

 

 

今回の希望早期退職の狙いとは

さて、今回の希望早期退職の加算金の設定で、50代が一番高く設定されているのが何を意味するかというと、これはバブル入社組を狙い撃ちしたものと考えられますね。


令和3年時点で50歳から55歳の人は、1966年から1971年生まれとなり、バブル経済真っただ中の1990年の前後でパナソニックに新卒入社した、まさにバブル世代といえるでしょう。


このバブル期には、新卒採用が空前の売り手市場となり、例年よりもかなり多くの人数を新卒で採用していました。


しかしその後、バブルが崩壊して、とり過ぎた人材の配置に困るわけですが、日本の会社ではとりすぎたから解雇というのも難しく管理職になれる人数にも限りがあるので、50代になっても役職につけず、ダブついている人が多くいるのではないかと思われます。


そういう状況が続くと、経営陣から見たら、「加算金4000万を払ってでも、辞めてほしい人」というのが生まれてしまったのかもしれませんね。

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ちなみにパナソニックにおいて、退職金は確定給付企業年金で運用されていましたが、2014年から確定拠出企業年金制度へと移行しており、2020年時点で、55歳未満の従業員については、確定拠出企業年金に一本化されているとのことです。


なので今回のターゲットとなっているバブル世代は、確定拠出企業年金に移行済みなので、通常の退職金については60歳まで引き出せないのかと思われます。


割増退職金の加算額についてはどのように支給されるのかは不明ですね。同じく60歳以降の受け取りなのでしょうかね?

 

 

 

希望早期退職は会社都合?自己都合?

希望早期退職は制度上、会社都合の退職となります。なので失業保険給付の優遇を受けることができますね。


自己都合退職だと、退職後3ヶ月が経過しないと失業保険が受け取れませんが、自己都合退職なら最短で一週間で受け取ることができます。


また保険の金額も、自己都合退職なら上限118万なのに対し、会社都合退職なら上限260万円を受け取る事ができますね。


まあパナソニックを希望早期退職で辞めるような人にとって、失業保険の話はあまり関係ないかもしれませんけどね。

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ちなみに希望早期退職と似たようなもので、選択定年制度というものがあります。


これは60歳から65歳の間で好きな年齢で定年退職できる、というような制度のことですがこちらの場合は、たとえ60歳で早めに退職したとしても自己都合の退職となりますね。


現在の法律では、定年は段階的に引き上げられている途中であり、60歳以降に働くか否かはあくまで労働者の自己判断となるからですね。

 

 

 

おわりに

ということでパナソニックの希望早期退職についての解説は以上となりますが、皆様いかがでしたでしょうか?


労働者をとりまく環境は日々変化しており、45歳定年なんていう話も出てきているので、まだ退職なんて先と思っている人でも、いつ自分が当事者になるかは分かりませんね。


自分の判断にしろ、会社の都合にしろ、いつ辞めても大丈夫なように、十分な資産を築くとともに、どこでも通用するスキルを身につけておく必要があると感じますね。

 

本内容を動画として投稿していますので、よかったらご覧ください⤵

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本日も拙いブログを読んで頂きありがとうございました!!!Have a nice run!