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趣味とは、仕事に疲れた時の癒し、そして長い老後の最良の友。 いわば人生のオアシスである。(酒井正敬)

ジャンダルムの天使看板の3代目が登場!!天使看板は誰が設置した?天使看板の歴史を解説!

こんにちは!ブログ主のみつおです。今年は週末の登山がことごとく悪天候で中止か計画の変更を余儀なくされており、山への想いが挫かれている状況す。。

 

日本の登山道には超難所と言われるスポットがいくつか存在しております。私も今まで北アルプスの大キレット、戸隠山の蟻の塔渡り、妙義山の鷹戻しなどに挑戦してきました。(鷹戻しは怖すぎて撤退しました)

 

そしてこれ以外に有名な難所として北アルプスのジャンダルムがあるのではないでしょうか?私はまだ挑戦したことないですが、奥穂高岳の縦走をした際にジャンダルムの姿を見て、いつか踏破してやりたいと思っております。

 

そしてジャンダルムのてっぺんには、ジョウロを手に持った天使の鉄製看板が設置されています。

 

このジャンダルムに置かれた天使の看板を、2024年8月に登山者が誤って崖下に落としてしまったそうです。

 

ただその1ヶ月以内には新たな天使看板が設置されたとのこと、しかもそれは実は3代目らしいのです!

 

こんなにすぐに新たなものが設置されるほど愛される天使看板について気になったので調べてみることにしました!

 

ということで、今回はジャンダルムと、ジャンダルムに設置されている天使の看板の概要と歴史について解説していきます!!

 

この記事の要点は以下の通りです。


・ジャンダルムは北アルプスの難所

・初代は2004年8月に仙人温泉小屋のスタッフ小森さんが設置

・2代目は小森さんが2014年8月に設置

・2代目は2024年8月に滑落して行方不明

・3代目は2024年9月に誰かが設置

 

 

 

ジャンダルムとは?

ジャンダルムとは、奥穂高岳の西南西にあるドーム型の岩稜のことです。位置的には奥穂高と西穂高岳の間ですね。標高は3,163 mあります。この断崖絶壁の難ルートを見てください。気軽には挑戦できないですね。

奥穂高岳 ジャンダルムチャレンジ「最も危険な道」 | 「タキレポ」産業用金物・工業用金物の「タキゲン」が発信するメディア

見てください、この荒々しい岩壁を。本当に人間が踏破できるのかも怪しいと思ってしまうような険しさです。

 

奥穂高岳から上高地に下っていく途中でこのジャンダルムの姿を見ましたが、そのあまりの威圧感に絶望すら感じてしまいました。あそこは絶対に足を踏み入れてはいけない場所なんだと。。



いつかは挑戦したいと思いつつも、あの時見た荒々しいジャンダルムの姿が脳裏に焼き付いており、足踏みしてしまいますね。。

 

 

ジャンダルムの天使とは?

さてこんな絶望的な岩稜のピークに、ジャンダルムの天使と呼ばれる看板が設置されていることをご存じでしょうか?

 

ジョウロを手に持った天使の姿は、この悪魔のような岩稜を越えてきた登山者を優しく包んでくれて、きっとその心にひと時の休息を与えてくれるのでしょう。

 

恐怖を乗り越えた先でこんな安らかな天使がお出迎えしてくれたなら、本当に天国から来た天使かと思ってしまいそうですね!

 

 

ジャンダルムの天使の歴史

初代天使看板の設置(2004年8月21日)

この天使の看板を誰が設置したのかというと、北アルプス深奥部にある仙人温泉小屋のスタッフの小森武夫さんです。

 

小森さんはエッセイブログ「仙人温泉小屋」を書いており、その中で初代天使看板を設置した時のことが綴られております。

 

あれは、2004年(平成16年)8月21日に、西穂高山荘から、奥穂高岳への稜線を辿って、持って行ったものだった。

穂高岳ジャンダルムのエンジェル | 仙人温泉小屋

 

つまり初代の看板が設置されてから今年でちょうど20年が経過したということですね。

 

初代天使看板は、横14cm 縦8cm、材質は鉄製で作られていました。

 

なぜ天使看板を設置したかについて小森さんは以下のように語っています。

あの時は、このエンジェルを建てるのが目的だったのだ!何故って?最初にジャンに行った時は、石にマジックか、何かで「ジャンダルム」と書いてあっただけ、それも、いまにも消えそうになっていた。次の時も同じだった、その次も.........。これでは、『折角ジャンダルムのピークに登った人も写真にも残らないな!』と思い、ヨーシッ!何か作って見ようか!!と思い、作ったのが、このエンジェルだったんだ!

 

ジャンダルムを踏破した人たちの心に残るようなモニュメントを作りたかったんですね。

 

2代目天使看板への世代交代(2014年8月20日)

2004年に設置された天使看板は、「ジャンダルムのエンジェル」と呼ばれ、パワースポットのような存在になっていたようです。

 

ただ天使看板も北アルプスの風雨にさらされる中で徐々に経年劣化していき、10年が経過するころには赤く錆びついてしまい、支柱も取れてしまったのです。

 

そこで小森さんは錆びてしまった初代天使に代わり、2代目の天使看板を設置することにしたそうです。

 

2代目は錆びることがないようにステンレス製の素材を選び、電気ドリルで加工をして、黒のつや消しスプレーペンキを吹きつけて渋みを演出して、2代目を作成したとのことです。

 

そして初代設置から10年の月日を経て、2代目をジャンダルムのピークに設置しました。

そこからは、難なくジャンダルムのピークに着いた。早速、ザックからエンジェルを取り出し、石を集めてエンジェルを建てた。2014年(平成26年)8月20日(水)AM10:15、ジャンダルムにエンジェルが舞い降りた瞬間!!

ジャンダルムにエンジェルが舞い降りた | 仙人温泉小屋

 

 

2代目天使看板は、横23cm 縦18cm 材質はステンレス製で作られており、初代よりも一回り大きくなりましたね。

 

錆びついた初代エンジェルは小森さんが回収し自宅に飾っているとのことです。

 

2代目の滑落と3代目の設置(2024年9月7日)

そんな2代目の天使看板ですが、2024年8月26日に登山者が誤って落としてしまい、行方不明になっているとのことでした。

 

多くの登山者が天使の不在を嘆いている中、2024年9月7日に3代目の天使看板が設置されたというニュースが飛び込んできました。

 

ちなみに3代目の設置には小森さんは関わっていないようで、設置した人については不明とのことです。

 

いったいどなたかは分からないですが、滑落からわずか10日ほどで同じクオリティーの天使看板を作成してジャンダルムまで持っていく行動力には恐れ入ってしまいました。この人きっと過去にジャンダルムの天使に心を救われたことがあるんでしょうね!

 

2代目が落ちてしまったのは残念ですが、3代目が即座に設置されるくらい、ジャンダルムの天使は愛されていたんですね。これからも末永くジャンダルムのシンボルとして登山者を優しく見守っていてほしいですね!

 

 

この記事に関連した過去記事の紹介

過去に北アルプスに関連した記事を投稿しておりましたので、ぜひご覧ください!

www.mitsuo-runblog.com



おわりに

今回はジャンダルムと、ジャンダルムに設置されている天使の看板の概要と歴史について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

登山は辛く険しいアクティビティですが、そんな中でも登山者を優しく包んでくれるモニュメントがあるというのは心の支えになると思います。

 

私もいつかジャンダルムの天使の姿を拝めるように精進してまいりたいと思います!

 

 

 

 

本日も拙いブログを読んで頂きありがとうございました!!!Have a nice run!