こんにちは!ブログ主のみつおです。NFLのシーズンが始まりましたね!身長2m、体重100kgの男たちがあり得ないスピードで戦略的に動き回る迫力感は半端ないです!!
アメリカンフットボールのプレーの中で、得点した後に相手に攻撃権を渡す際に行われるキックオフというプレーがあります。
このキックオフについて2024年シーズンのNFLにおいてルール改定が行われ、新ルールのダイナミックキックオフリターンが採用されました。
選手の安全性の確保と、プレーの選択肢の幅を広げるための改定なのですが、正直改定内容の文章を見たとき「分かりづらい!!」と率直に思いました笑
ということで今回は2024年シーズンのNFLにおいて採用された新ルール『ダイナミックキックオフリターン』の変更内容、目的について図解で解説していきたいと思います!
※すでにアメフトのルールについてはだいたい知っている方向けの説明となりますので、そこのところはご了承ください。またブログ主はアメフト未経験者なので間違っている情報がありましたらご指摘ください。

新ルールの要点は以下のとおりです。
・ランディングゾーンを新設・ボールが落ちた場所によりリターン側の攻撃開始位置が変わる
・リターンの増加とケガの防止が目的
- ダイナミックキックオフルールの詳細
- キックオフは自陣35ヤード地点から
- キック側のキッカー以外の10人は40ヤードラインに片足を置いてセットする
- レシーブ側の9人以上は30~35ヤードの間に、2人は30ヤード~エンドラインの間にいてよい
- キックされたボールが地面か選手に触れるまでキッカーとリターナー以外は動けない
- ゴールラインと20ヤードラインの間を「ランディングゾーン」とする
- ランディングゾーンより手前(20ヤード)にボールが落ちたらオフェンスは40ヤードから攻撃開始
- ランディングゾーンに落ちたボールは必ずリターンしなければいけない
- ボールがエンドゾーンに落ちてタッチバックの場合は30ヤードから攻撃開始
- ボールが直接サイドラインを出たら40ヤードから攻撃開始
- ダイナミックキックオフリターンの導入の目的
- この記事に関連した過去記事の紹介
- おわりに
ダイナミックキックオフルールの詳細
それではダイナミックキックオフルールの詳細を一つずつ見ていきましょう。
キックオフは自陣35ヤード地点から
キックオフは、自陣の35ヤード地点にボールにセットされたボールをキッカーが蹴って始まります。このキック地点は旧ルールから変更はありません。

キック側のキッカー以外の10人は40ヤードラインに片足を置いてセットする
キックオフする側のチームは、キッカー以外の10人は40ヤードラインに片足を置いてセットしておく必要があります。アメフトは11人でプレイするので、キッカー以外は全員並ぶということですね。

レシーブ側の9人以上は30~35ヤードの間に、2人は30ヤード~エンドラインの間にいてよい
レシーブ側は、11人のうち9人以上が30~35ヤードの間にいなければいけません。そして2人は30ヤードからエンドラインの間にいてよいことなっています。要は2人は自由にポジショニングできるということですね。

キックされたボールが地面か選手に触れるまでキッカーとリターナー以外は動けない
ボールがキックされたらすぐに全員が動き出すわけではなく、向かい合った選手たちは、キックされたボールにレシーブ側の選手が触るか、ボールが地面につくまで動くことはできません。リターナー(キャッチする人)は自由に動くことができます。

ゴールラインと20ヤードラインの間を「ランディングゾーン」とする
新ルールにおいて新しいゾーンの概念ができました。リターン側の20ヤードラインとゴールラインの間にあるエリアがランディングゾーンとされています。

ランディングゾーンより手前(20ヤード)にボールが落ちたらオフェンスは40ヤードから攻撃開始
キッカーが蹴ったボールがランディングゾーンより手前、つまり20ヤードラインより手前に落ちた場合、リターンが発生せず、レシーブ側は40ヤードから攻撃開始となります。40ヤードってけっこう自陣寄りなので、キック側はこの位置に落としたくはないですね。

ランディングゾーンに落ちたボールは必ずリターンしなければいけない
新設されたランディングゾーン内にボールが落ちるか、ランディングゾーン内でキャッチした場合、リターン側は必ずリターンを開始しないといけません。強制リターンですね。

ただし、ボールがランディングゾーン内に落ちてからエンドゾーンに入った場合は、リターン側はそれを拾ってリターンするか、もしくはタッチバックにして20ヤードラインから攻撃を開始することができます。

ボールがエンドゾーンに落ちてタッチバックの場合は30ヤードから攻撃開始
キックしたボールがエンドゾーンの外に出るか、エンドゾーンに着地してそのままインバウンドでダウンされた場合はタッチバックとなり、30ヤードから攻撃開始となります。リターンしてもOKです。

ボールが直接サイドラインを出たら40ヤードから攻撃開始
キックされたボールが直接サイドラインを出たら40ヤードから攻撃開始となります。

文章だけ読むと分かりづらいですが、図解すればどんなルールなのか分かったのではないでしょうか。キック側にとって、ランディングゾーンに落としておいたほうがリターンされる距離が短くなると考えるかもしれません。
ダイナミックキックオフリターンの導入の目的
それではなぜダイナミックキックオフリターンが導入されることとなったのでしょうか。それには2つの理由があります。
キックオフ時のリターンを増やす
一つ目の目的は、キックオフ時にリターンがされることを増やすためです。
近年のNFLでは、キッカーがボールをエンドゾーンの奥に蹴り出し、タッチバックにすることが習慣化しており、リターンから大幅ゲインするようなエキサイティングなプレーの頻度が低くなっています。
レシーブ側はランディングゾーン内キャッチは強制リターンであったり、キック側はエンドゾーンタッチバックの30ヤード攻撃開始よりランディングゾーン内に落としたほうが有利と判断されると考えられ、リターンの増加が期待されています。
キックオフ時のケガのリスクを減らす
2つ目の目的は、キックオフ及びリターン時の選手の激しいコンタクトを減らして、選手の重大なケガのリスクを少なくすることです。
キックオフリターンはリターナーとキック側チームの選手が助走がついた状態で高速で交差するため、ケガのリスクが高いプレーとなっていました。
この新ルールではリターン側とキック側の大部分の選手が30ヤードから40ヤードの間の近い距離で正対してセットし、ボールが選手か地面に触れるまで動くことができないため、プレー全体のスピードを抑えることができます。
これによりリターナーへのタックルのスピードを抑えることができ、ケガのリスクが下がることが期待されています。
確かにタッチバックばかりだとつまらないし、リターンは全速力でぶつかり合って危ないだろうなと思っていたので、良いルール調整ですね!
この記事に関連した過去記事の紹介
過去にアスリートの名言をまとめた記事を投稿しておりましたので、よかったらご覧ください!
おわりに
今回は2024年シーズンのNFLにおいて採用された新ルール『ダイナミックキックオフリターン』について図解で解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
アメフトはパワフルでスピード感あふれる素晴らしいスポーツですが、やはりコンタクトスポーツなのでケガのリスクは常につきまといます。
観る人にとってもプレーする選手にとってもベストなルールを模索し続けるNFLの運営の姿勢はとても素晴らしいと思いますね。
今シーズンはキックオフにも注目してNFLの試合観戦を楽しんでいきましょう!!
本日も拙いブログを読んで頂きありがとうございました!!!Have a nice run!