夏山シーズンが到来し、今年はどこの山に行こうか考えてワクワクしている方も多いでしょう!!
もちろん私もこの夏に登る山に思いを馳せてドキドキしております!!
ただし今年は例年とは異なり、コロナウイルスの感染対策を意識した新しい登山様式『登山withコロナ』が求められることとなります。
様々な対策方法が掲げられていますが、その根底にある重要な考えは以下の2つだと考えられます。
①登山者クラスターを発生させない
②登山中の事故により、医療・救助体制に負担をかけない
上記の2つの重要な考えを念頭に置いたうえで、我々登山者がとるべき3大行動指針を提唱します。
(1)少しでも体調に不安がある場合は登山に行かない
(2)自分の登山レベルより難易度が高い山には挑戦しない
(3)山行中の感染予防を徹底する。
この記事では、上記の2つ概念及び3大行動指針について掘り下げていくことで、コロナ禍における登山にて我々が注意すべき点について解説していきます。
この記事を読むことで、他人にも迷惑をかけず、自分も安心して登山ができるための心構えを身につけられますので、2020年登山シーズンの過ごし方の参考としてください。
『登山withコロナ』の根底にある2つの重要な考え
まずは、先ほど冒頭で述べました『登山withコロナ』の根底にある2つの重要な考えについて、より詳しく説明していきます。
①登山者クラスターを発生させない
②登山中の事故により、医療・救助体制に負担をかけない
①登山者クラスターを発生させない
「①登山者クラスターを発生させない」とは、登山に行った人由来での感染を広げないということです。
パチンコ店、夜の街の例を見るように、一度マスコミに感染源としてターゲットにされてしまうと、まるでコロナ感染の諸悪の根源として扱われてしまうことは明らかです。
登山=コロナというイメージを絶対につけないために、登山に行くのに後ろ指を指されないためにも、登山クラスターを防ぐことは第一です!
他人を感染させない、自分も感染しない。自他ともに感染を広げない努力をしましょう。
②登山中の事故により、医療・救急体制に負担をかけない
「②登山中の事故により、医療・救助体制に負担をかけない」とは、文字通り我々登山者が、登山中の遭難や怪我などで、レスキューを呼んだり、治療を受けたりすることで、逼迫している医療現場に迷惑をかけないことです。
このコロナ禍で登山中に事故にみまわれ救助を呼んだ場合、まず「この登山者がコロナに感染していないか?」という可能性を考慮されることとなります。
もし事故にあった登山者が本当に感染をしていた場合、または感染の疑いがあった場合、救助に携わった人も濃厚接触者となり、救助者が自宅待機する事態となります。
つまり救急体制がストップしてしまい、本来は登山以外にも向けられていた救助の手が登山者のせいで止まってしまいます。
また、事故により入院等の事態になると、ただでさえ混乱している医療現場にさらに負担をかけることになります。
このような事態が連続したときに考えられるのは、「登山者は世間への迷惑も省みない自分勝手な人達」という見られ方してしまうということです。
ただでさえ、登山というのは理解されづらい趣味です。
余計な偏見を持たれることで、登山への風当たりが強くなることは避けなければいけません。
登山withコロナでの3大行動指針
(1)少しでも体調に不安がある場合は登山に行かない
コロナ禍での登山は少しでも体調に不安がある場合は登山を中止しましょう。
「身体が少しだるいけど、登山できないほどじゃないから大丈夫」と思ったあなた、今自分がコロナに感染していないと胸を張って断言できますか?
断言できないのなら、登山に行くのは中止しましょう。
これは①登山クラスタ、②医療体制への負担が発生するリスクを下げるための指針です。
登山に行く前には必ず体温を測定し、体温が平熱より高いなど少しでも変だと感じることがあるのなら登山に行くのは中止にしましょう。
また過去2週間以内にコロナ感染者と接触した心当たりがある場合も中止です。
「何日も前から計画して準備してきた登山を中止にしたくない..」という気持ちは痛いほど分かります....
ただしこのコロナ禍だけは我慢しましょう。
登山クラスタを発生させてしまったら、「やっぱ登山者は自分勝手な集団だ。。」という認識をされてしまい、あなただけでなく、登山文化全体が委縮してしまうことになります。
(2)自分の登山レベルより難易度が高い山には挑戦しない
コロナ禍での登山では、事故にあうリスクを少しでも下げるため、自分の登山レベルよりも難易度が高い山にアタックするのはやめましょう。
これは②医療体制への負担が発生するリスクを下げるための指針です。
コロナ禍で登山者に求められるのは何よりも「事故のリスクを下げた登山」です。
登山での事故リスク下げるには以下のことに気を付けるといいでしょう。
・今まで行った山よりも明らかに標高が高い山に登ろうとしてないか?
・登山行程に体力的、心理的な余裕があるか?少しでも無理がないか?
・同行者の人数、登山レベルは適切か?
自分の登山レベルを図ることは難しいですが、まずは今まで登ったことがある山より難易度が高い山に登るのは避ける、というのが基本指針となるでしょう。
未経験の難易度というのは、それだけで事故のリスクを数倍に高めます。コロナ禍ではチャレンジングな登山は遠慮すべきでしょう。
行程については、移動時間、岩場・鎖場の有無、遭難の可能性などの要因を考慮して、無理をしない山行計画をたてることをこころがけましょう。
同行者は少人数での山行が基本となります。
人数が増えるとそれだけでクラスター発生の危険性が増しますし、人数が増えると登山レベルにもバラツキが出てきて事故のリスクが増します。
コロナ禍登山では、同行者に無理させない、同行者の無理に付き合わないことが必須です!!
登山者が一人一人が、自己リスクを可能な限り登山を心掛けて、医療体制へ負担をかけることを絶対に避けましょう。
(3)山行中のクラスター対策を徹底する。
登山中でも個人で出来る感染対策は徹底し、少しでも①登山者クラスター発生のリスクを下げましょう。
・登山口へのアクセスでは可能な限り3密を避ける
・登山道、山頂では密集しないようにする
・こまめな消毒、ゴミの持ち帰りを徹底
山の中は密になりづらいので感染リスクは比較的低いかもしれませんが、登山口へのアクセス時は別問題です。
マイカーで行く場合は密閉空間を作らないように窓を開けて換気をしましょう。
サービスエリア・パーキングエリアにちょっと寄るときでも、マスクは必ず着用しましょう。
公共交通機関を利用する場合も必ずマスクを着用し、なるべく混雑しない時間帯、混雑していない車両に乗るようにして、アクセス時の3密を避けることを心掛けましょう。
また山中でも油断せずに感染対策を意識することが肝要です。。
他の登山者とは2m以上のソーシャルディスタンスを意識しましょう。
道が狭かったり行列ができていたりで、どうしても距離を取れない場合は、マスクや手ぬぐいの着用により鼻や口を覆うようにしましょう。
他の登山者とすれ違う時の声を出しての挨拶は自粛したほうがいいかもしれません。挨拶は会釈程度にしておくのがよいかと思います。
また登山中であっても、思わぬところで感染してしまうリスクは潜んでおります。
鎖場の鎖、はしご、ロープ、山小屋のトイレ、蛇口など、不特定多数の登山者が触れるものに触った後はこまめに手指の消毒を行うのがよいでしょう。
また当然ですが、ゴミは必ず自宅まで持ち帰るようにしましょう。
登山中でも、他人に感染させない、自分も感染しないを行動の指針に置いてください。
終わりに
最後に振り返りをしましょう。
登山withコロナで根底にある重要な2つの考えは以下の通りでした。
①登山者クラスターを発生させない
②登山中の事故により、医療・救助体制に負担をかけない
また上記の2つの重要な考えを念頭に置いたうえで、我々登山者がとるべき3大行動指針が以下の通りでした。
(1)少しでも体調に不安がある場合は登山に行かない
(2)自分の登山レベルより難易度が高い山には挑戦しない
(3)山行中の感染予防を徹底する。
コロナ禍では例年のような解放感に満ちた登山は難しいかもしれません。
しかし自然の雄大さ、山頂の景色の美しさは歳月が経っても変わりません。
今は雌伏の時です。思う存分登山を楽しめる日々が帰ってくることを信じ、我々登山者は自分ができる感染対策を徹底し、登山文化を守ることに努めていきましょう!!!
本日も拙いブログを読んで頂きありがとうございました!!!Have a nice run!