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走り出した足が止まらない!

趣味とは、仕事に疲れた時の癒し、そして長い老後の最良の友。 いわば人生のオアシスである。(酒井正敬)

クライマーズ・ハイは本当にあるのか【知恵袋回答⑧】

知恵袋回答第8回目です。今回は「クライマーズ・ハイって本当にあるの?」という質問に答えました。

 

ランナーズ・ハイということは聞き馴染みがある方も多いかと思います。ランニングで疲れてきたときに、ふっと身体が軽くなり、走るのが楽になる現象のことです。

 

クライマーズ・ハイはその登山版のことです。登山の途中に身体が軽く感じるようなことがあるのでしょうか?

  

 

 

 

よく聞く「ランナーズ・ハイ」とは?

ランナーズ・ハイという言葉は聞いたことがある人も多いでしょう。

 

マラソンやジョギングをしていると距離が伸びるにつれて疲れによって苦しさが増してきますが、ある時点を超えると逆に快感や恍惚感が生じることがあります。

 

ランナーズ・ハイになっている時の脳の状態を調べた実験によると、「α波」という脳波と「βエンドルフィン」というというホルモンの分泌量が増加していたことが分かりました。

 

 「α波」はリラックス効果がある脳波のことです。「βエンドルフィン」はストレスを取り除く幸せホルモンのことです。

 

ランニングなどで身体に負荷がかかり交感神経系が刺激されると、こういった脳内物質が分泌されます。

 

その結果走り続けているとある時点で脳内物質の分泌量が閾値を超えて、快感や恍惚感が生じるのです。 

 

この状態だと、疲れを意識しにくくなり「いつまでも走れる気がする」といったような爽快な気持ちになることがあります。

 

「クライマーズ・ハイ」のメカニズム

クライマーズ・ハイも、ランナーズ・ハイと同じような現象です。

 

登山の基本はずっと登るか下るかであり、全身に負荷がかかる継続的な運動が求められます。

 

そのためランニング時同様に「α波」「βエンドルフィン」が多量に泌されます。そうすると快感・恍惚感が増し、辛い登りでも疲れを感じにくくなります。

 

また登山は常に危険と隣り合わせです。足を滑らせたら谷底に真っ逆さまというシーンも多々あります。

 

このような状況下においても「α波」「βエンドルフィン」が分泌されていると恐怖を感じにくくなります。

 

ランナーズ・ハイが快感や疲労の軽減に注目されているのと比べて、クライマーズ・ハイは「恐怖感が麻痺してしまう状態」を指す傾向にあります。

  

まとめ

ということでクライマーズ・ハイは、ランニング同様科学的にも立証されている現象なので本当にあると言えます。

 

私自身も登山中に何度も経験したことがあります。

 

しかしこの感覚を信じて休みも取らずに動き続けると高山病のリスクも高まるので、しっかりとした休息をとるようにしましょうね!!

 

 

 

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