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【2019年の目標】フルマラソン:サブ3 、 ハーフマラソン:サブ1.5、 5km:16分切り

友達の値段は給料1か月分

高校時代の友人S君と急に連絡がとれなくなった。S君とは卒業後はLINEだけで繋がっている状態であったのだが、久しぶりに連絡をとろうと思いLINEでS君を検索したところ彼の名前が出てこない。会話履歴にもS君の名前が見つからない。S君と年末に会った頃の会話履歴を入念に探してみると「メンバーがいません」というトークルームが見つかり、開いてみるとそれはまごうことなきにS君との会話履歴であった。しかしその履歴の一番下には「Unknown」が退出しましたという文字が無情にも映し出されていた。

 

どういうことだこれはと思いGoogle先生で調べてみたところ、どうやら相手のほうでスマホの機種変更等をした際にうまくデータを引き継ぐことができなかった場合に、このような表示がされてしまうらしいとのことだった。しかしこれは困った。僕は彼の連絡先はLINEしか知らないのだ。電話番号は僕が携帯を変えた際に電話帳データが消えてしまったため残っていない。住所も分からない。ネットで検索できないかとも思ったが、S君の名前は苗字・名前ともに一般的なものなので同姓同名も多くいるであろうし、事実Facebookで調べてみたいところ同姓同名の嵐であった。そもそもS君はFacebookをやるようなタイプの人間ではない。ネットに名前を残すような活動もしていない。

 

S君とは高校1年生、2年生の時に同じクラスだった。僕はソフトテニス部、彼は帰宅部であり共通の趣味も特になかったのだが彼とはなぜかウマが合って、いつも一緒にいることが多かった。文化祭や体育祭の時はこんな行事くだらねえーと2人で校舎裏でサボってたり、昼休みはずっと一緒に図書室で漫画を読んでいたりと、価値観というか空気感が同じだったので一緒にいるのが楽しかった。3年生でクラスが変わってもそんな関係が続いていた。

 

大学生の時にいったん疎遠になったものの、社会人になってからは再び遊ぶようになり、お互い登山を始めたということもあって、シーズンになったら山登りに一緒に行ったりした。年末になると社会に対する愚痴を吐き合う、毒吐き忘年会をするのが毎年の恒例行事になっていた。僕はそれを楽しみに1年を過ごしていると言っても過言ではない。高校時代の友人だと部活の仲間を除けば親交があるのはS君だけである。

 

そして先日、気も早いが今年の忘年会の連絡でもしようかねと思い、LINEを開いたところ、連絡先が消えていた事態に直面したわけだ。まずは僕は高校の部活の同期に「S君の連絡先知ってる?」と聞いてみたのだが誰も知らなかった。そうだ。S君の交友範囲は限りなく狭い。唯一知ってそうな高校の同期の連絡先をなんとか聞きつけ、「久しぶりで恐縮なんだけど、S君の連絡先って知ってる?」と人見知りを発動しながら聞いてみたのだが、彼もやはりというか知らなかった。

 

こうなるともうお手上げだった。今の時代、母校に行って卒業生名簿で住所を教えてもらうなんてこともできないだろう。。連絡先も住所も分からない、SNSもおそらくやっていないということで、こちらから彼の情報を得る手段は無くなってしまった。あとはS君のスマホのほうに僕の電話番号が残っていて、向こうから連絡をとってくれる可能性を信じるしかないという状況だ。ただそれも確かではない。向こうの電話帳も僕と同様に消えてしまっている可能性だってあるのだ。不確実なのだ。LINEだけの繋がりとはかくも不安定で不確実なものだったのかと思い知らされた。

 

そんなこんなで1か月が経過したとき、家のポストに探偵事務所のチラシが入っていた。そこには業務内容「人探し・行方調査」と書いてあった。さっそくその探偵事務所のホームページをのぞいてみると、メールでの見積もり相談は無料とのことだったのでメールを送ってみることにした。

 

「友人の行方を調べてほしいんですが、こちらの知っている情報は本名、出身高校、実家の最寄り駅、3年前の写真があるだけです。彼の所在もしくは実家の住所を調べることはできますか?あと調べるとしたらいくらくらいになりますか?」

 

1時間後にさっそく返信があった。

 

「調査自体は可能です。実際に調査する場合、着手金と成功報酬がそれぞれ発生し、概算ですが20万~30万はかかる可能性があります。」

 

「30万!!!!探偵の人探しとはかくもお金がかかるものなのか!!!1か月分の給料だぞ!!」即決はできなかった。

 

ここで僕は人生観を揺るがすような決断をしなければいけないわけだ。「S君は30万をかけてまで会いたい友人なのか?」。僕だって一介のサラリーマンだ。30万を気軽に出せる財政状態ではない。しかしS君との関係をそんなに簡単にあきらめたくはない。きっと探偵に頼めば9割がた見つけ出してくれるだろう。あとは僕の決断次第だ。この30万が人生の分岐点な気がした。。

 

しかしチキンな僕はこの決断をすぐにできなかった。結論は「保留」。年末までに彼の方からも何も連絡がなかったら、再度この30万について考えようということにした。彼との関係が30万以上の価値があると確信できない自分に情けなさと苛立ちを覚えてしまうのであった。分岐点の前で立ちすくむみじめなアラサーがいた。

 

もし一つの連絡手段でしか繋がっていない友人がいて、もしその友達とこれからも関係を継続したいのだとしたら、すぐに他の連絡方法を聞きましょう。電話番号、メールアドレス、住所、なんでもいい。LINEの便利さにかまけていたら僕のような目にあいますよ。。。大事な人との関係を保つのにはあなたのほんの少しの努力と踏み込みが大事なのかもしれません。